注意欠陥多動性障害の現状

発達障害の1つに、注意欠陥多動性障害(Attention Deficit/Hyperactivity Disorders:AD/HD)と呼ばれるものがあります。これは落ち着きがない、多動性が高いなどの症状が見られる障害で、小学校入学頃までに発覚するケースが多いと言われています。

小さな子供と言うのは、概して好奇心旺盛で落ち着きがないものです。その落ち着きのなさが好奇心や積極性の表れなのか、または発達障害によるものなのかは、幼児期には判断が困難だと言わざるを得ません。そのため、社会性が身に付いて落ち着いた行動が取れるようになる小学校入学程度の年齢にならないと、発覚しないことが多いようです。

注意欠陥多動性障害は、考えるより先に行動に出てしまうのが特徴です。一般的に、小学生くらいになれば、授業中はじっと座っていなければならないという判断ができるようになっています。また1人だけ動き回ることを恥ずかしいと感じたり、動いて先生に怒られるのが嫌だと考えるようになるため、退屈でも我慢して座っていられるようになるわけです。

注意欠陥多動性障害の場合、そう考えるより先に動いてしまうため、授業中でも座っていられず歩きまわったり、じっとしていることができないなどの傾向があります。その他、忘れ物を頻繁にする、教師の指示を聞くことができない、また順番を守れないなどの様子があまりに顕著な場合は、発達障害を疑った方がいいかもしれません。

注意欠陥多動性障害は、原因も治療法もいまだはっきりしていませんが、脳内ドーパミン量が関係しているのではと考えられています。薬物療法や行動療法が症状の改善に有効で、忍耐強い治療で問題行動が減少していくケースも多いようです。


カテゴリのトップへ
トップページへ

Copyright(c)発達障害の現状と注意点